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2013年04月29日

『桐島、部活やめるってよ』

[追記]
『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、『クヒオ大佐』の吉田大八監督作ってことで楽しみだった。

ストーリーテリングは面白いと思う。けれども、前評判で何度か読んだ「海外で受けないのはおかしい」という意見の、その理由は何となくわかった。多分題材が日本国内限定すぎたんだと思う。

映画を比べることは無意味とはいえ、例えばティーンを題材にしたオーストラリア映画『あした、君がいない』をどうしても思い出してしまった。テーマ性とあの映画をみながら感じたソワソワ感、「だれなの?なんなの?」という想いに比べると、やはりいくぶん色あせて見える。(もしかしたら、『あした、君がいない』の日本版というイメージが監督にあっただろうか?物語手法としては少し共通のものを感じた)

と、ゆうか。この作品に限っては、どういう青春時代を過ごしたかで感情移入の度合いが違ってくるかもしれない。
様々な感想を読むなかでは、学校でのヒエラルキーが、多分、この作品(原作も含めて)の主題であるけれども、この映画に共感する人が非常に多いことは、そんなにも、海外の人なら共感も抱きづらい「ヒエラルキーのどこに属するか?」というみえないプレッシャーのなかで学校という場所で窮屈に生きている、または死んでいくティーンが多いのだろうか、ということだ。それはなんだか、本当に恐ろしくもあった。

自分たちのときは、というと、クラスのなかで階級はたしかにあったけれども、階級というより境界線で、個性だった気がする。

どんなにかっこええ人(階級上の人?)がイジメたりしても、「やめなよ」とかいう人がいたし、そういう人の方が、かっこいいと思ったし、必ずしも階級があるからといって、人間が何もできないわけではなかったな。それは私がラッキーだったのかもしれない。

何はなくとも、今は「監督で映画をみる」ということが稀になっているかもしれないが、吉田大八監督作は いいですよ。
「監督」で映画をみてみると、面白い発見があるかもしれません。
いつも楽しみにしているひとりです。
http://www.kirishima-movie.com/index.html
『桐島、部活やめるってよ』





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Posted by ゴンピンたかこ at 08:43│Comments(0)映写室
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